大学受験(197X年)

　高校3年生で進学する大学の進路に合わせてコースを選ばないといけなくなった。電子回路が面白いので、電子工学科のある大学が良いなと思っていた。

　でも家は商売をしていたので、親の仕事を継ぐために文科系の経営学部希望にしてみたが、これがちっとも面白くない。途中で理科系に変更した。

　親には申し訳ないとは思ったが、興味の持てないことはできないと思った。途中でコースを変更したりしたので、受験勉強が遅れた。

　担任には、大学合格は絶対無理と散々言われていたが、教科書と参考書の2冊を繰り返し3回やって、徹底的に暗記するという方法で、国公立には落ちてしまったが、地元の私学の工学部に受かった。

　するとこの担任、家に電話して来た。浪人して来年国公立を目指せという。なんだと！無性に腹が立ったので、話の途中で電話を切った。何故、散々バカにされ続けてきた担任のために浪人しなくちゃならないのか。

　親も地方の大学に行くより、地元の私学でも良いと言ってくれたで、晴れて電子工学科に進むことになった。