仙道(198X年)

　当時、精神世界の本とかが良く出版されていた。

大陸書房から出版されている「仙道入門」高藤総一郎(著)という本を読んで、自分にも出来そうだと思った。お腹の中で「ぐにぐにと動き回っている奴」は、気の発動だと書いてあった。子供の頃から、なぜぐにぐに動くのか不思議に思っていた。胃の消化活動か何かだかと思っていた。

　毎日1時間位、座禅のポーズで瞑想して、気をお腹の好きな場所に動かせるように意識した。次に気をお腹にある「丹田」に移動させ集中させる。すると体が熱くなる。

　次は、自分の性器の下をくぐって、「会陰」という性器と肛門の中間にある場所に移動して、集中して熱を発生させる。次は尾てい骨の「尾ろ」という場所。ここまでにだいたい3か月かかった。

　引き続き、腰、背中から頭、のど、胸を通って、「丹田」に戻す。これを小周天と言って、仙道の第一歩である。小周天が完成するのに半年かかった。