1980年からプログラマしています

どうしてプログラマすることになったか書いています。過去日記です。

プラス・ワン カメラコントロール(198X年)

 SCOPEには、澤井さんのカメラのアニメーションのこだわりが反映されていた。それは視点と注視点の位置関係である。

 SCOPEは、画面に平面図と立面図にカメラの視点、注視点の線分が常に表示されている。実は、この視点と注視点の距離が重要なのである。

 CGアニメーションでも、視点、注視点間の距離が同じであれば安定した視点になる。SCOPEでは、パンや回り込みなどのカメラ操作は、視点、注視点の距離が常に同じ長さに保たれるようになっている。視点、注視点の長さをメートル指定して揃えることもできた。

 この視点、注視点の距離が一定というのが実は秘訣だったのだ。しかし、CGアニメーションでは視点、注視点はバラバラに設定することもできるため、無関係に配置すると、視点が安定せず不自然なカメラのCGアニメーションになってしまう。

 以前JCGLで作ったDOGA330は、視点、注視点の関連を考慮していなくて、カメラのアニメーションは上手く作れなかった。

 プラス・ワンに来て、映画監督並のカメラのセンスを持つ澤井さんと出会ったことで、実現できたことであった。