1980年からプログラマしています

どうしてプログラマすることになったか書いています。過去日記です。

プラス・ワン 通商産業大臣特別賞の受賞(199X年)

 完成前の新梅田シティのエレベータのドアが開いて、群衆が出てきて、廊下を移動して、オフイスに入っていく。広いオフィスの手前を歩いている群衆はビデオ合成なんだが、奥で歩いている人はポリゴン・テクスチャマッピングで動いている。これで広い空間を動く群衆が表現できて大成功だった。

 新梅田シティでは、新しいチャレンジも色々上手く行って、澤井さんをはじめ、スタッフ全員の達成感がかなりあった。素晴らしいことに、二コグラフで通商産業大臣特別賞をもらった。

 翌年のSIGGRAPHにも応募したが、SIGGRAPHでは残念ながら落選してしまった。質感がフラットすぎるというコメントが付けられていた。うーむ、その通りなんだが。

 新梅田シティの建設予定地は、JR梅田貨物駅の西側で、以前ダイハツの工場があったところである。工事前なので更地になっている。その場所で、ミュージカル・キャッツのイベントをやるという。新梅田シティの完成ビデオは、そこでも流すことになったと担当者から聞いた。

 キャッツのテント前にビデオモニターが沢山並べられた。キャッツは評判のミュージカルなので、開演前には長蛇の列が出来る。きっと大勢の人に見てもらえるだろうという目論見だった。

 だが、東京と大阪では事情が違っていた。大阪人は並ばなかった。大阪人は、開演ベルがなる頃に、走って入場して来るのだった(笑) あてが外れたと担当者ががっかりと肩を落としていた。