1980年からプログラマしています

どうしてプログラマすることになったか書いています。過去日記です。

プラス・ワン 実写合成パート2(199X年)

 ノリにのった澤井さんは、新梅田シティでも実写合成するという。以前のビデオ合成は、一人だけだったが、今回はオフィスというので、エレベータから大勢の人が出てきて、広いオフィスの中を歩くという。

 再び在版のS編集スタジオの協力で、以前と同様の2カメラ方式(メインカメラと座標撮影測カメラ)で、ブルーバックで群衆が撮影された。

 この時に問題だったのが、ブルーバック・スタジオの奥行きであった。新梅田シティは巨大なビルディングで、中のオフィスも広々としている。しかし、ブルーバック・スタジオはそんなに大きくはないので、群衆が移動するには少し狭かった。

 そこで群衆シーとンは別に、歩いている人をブルーバックで撮影して、以前使ったポリゴンのポリゴン・テクスチャマップ(要するにテクスチャマップができなかった時代の格子状の四角形を大量に生成してのピクセルをポリゴンカラーで塗ってテクスチャマップ風に見せるという手法)でシーンの奥に配置してレンダリングすることにした。

 つまり手前の群衆はビデオ合成で、奥の人はテクスチャマップ風のドット絵で。歩いている様にしたのだった。奥の人はアップにはならないので、平面でも良いし、解像度も高くなくても良い。クロマキーで不要な四角ポリゴンを生成しない様にプログラムを修正した。

 これは、TurboVRXのテクスチャの枚数に限界がある上、読み込みには多少時間がかかるので、多数の画像を差し替えて使うことが出来なかったための苦肉の策であった。