JCGL 英会話(198X年)
アメリカでの生活は、想像していたより楽しかった。スーパーマーケット、レストラン、ショッピングモール、どこに行っても、見たこともない知らないものばかりで面白かった。
通訳の女性に英会話やアメリカでの生活を教えてもらって、スーパーで買い物したり、ハンバーガーを注文したり、レストランで食事をするなどの、生活上の多少の英会話はできるようになった。
しかし、ヒアリングがまだまだなのは痛感していた。スタッフが会話しているのを注意深く聞いて、英語の意味が分かったと思った時点で、次の話題に変わってしまって、会話にちっとも参加できなかった。無口だと思われていた。
ある日、自転車で走っていて電器店を見つけた。日本製のビデオデッキを沢山売っていたので、東芝のビデオデッキを買った。そしてテレビの番組(Full House)を録画して繰り返し見ることにした。
何とか聞き取れるようにと思って始めたことだった。これはヒアリングに効果があった。2回、3回と見るうちに、自然と意味が分かるようになって来た。
滞在3か月目に入ると、英語がそのまま頭の中に入ってくる様になった。日本語訳をいちいち考えなくても、分かるようになったのである。
つまり、dogと聞いて、ドッグだから犬だなと日本語訳を考えなくても、犬の姿かたちをイメージできるようになった。
ある日、ラジオで流れていた見知らぬ英語の歌が、そのまますんなり分かるようなった。これには自分でも驚いた。