JCGL E2Dスタート(198X年)
E2Dのプロジェクトでは、ABELから来たSEがてきぱきと仕様書を作った。凄いと思った。E2Dのシステムをつくる前に、多少の調査研究が必要だった。
まず中割りをどうするかであった。アニメータが作画した絵と絵の間は自動的にコンピュータが計算しなくてはいけない。
中割りは、単純に中間の座標の計算をしただけでは機械的な動きになってしまう。モーションパスを与えるという方法も検討されていた。
JCGLの会長から、知り合いの中国人のプログラマが、中割りのデモプログラムを作ったので見に行けと言われた。通訳の女性にお願いして車で行くと、日本贔屓の人で、日本語もしゃべれて直ぐに意気投合して仲良くなった。デモのプログラムは、単に線と線の中間座標を計算しているだけだった。多分、パソコンで動いているというのでJCGLの会長は感心したのだろう。
以前、JCGLにあった2Dのシステムは、NYITが作ったミニコン(PDP11)を使ったシステムだったので、今回はでパソコンで開発することになっていた。当時のパソコンのCPUは遅いので、表示にはグラフィック・アクセラレータ付きのボードを利用することにした。
また、スタッフのプログラマは、全員UNIXしか使えなかったので、PC-UNIXをインストールした。とりあえずC言語でアンチエリアスラインを引いてみるプログラムを作った。