JCGL E2D問題発生(198X年)
プロデューサ役のエンジニアが、突然、元ABELのSEをクビにした。理由は麻薬をやっているからと言っていた。
プロデューサ役のエンジニアは、PCとグラフィック・アクセラレータを組み合わせれば、当時ミニコンでやっていたことはできると言っていた。しかし、用意したPC/AT互換機とグラフィック・アクセラレータは頻繁に故障したので、よく仕事が止まった。
それに、よくよく調べると、そのグラフィック・アクセラレータは8ビットカラーだった。つまり色は、1677万色から256色を選んで使うパレットカラー方式だった。
アンチエリアラインで16色程使ってしまうので、色数が全然足りないというと、3枚差して、24ビット・フルカラーにするという。当時のPC/AT互換機でそんな器用なマネができる訳はなく、3枚差せたとしてもグラフィック・アクセラレータのビデオ回路のDAコンバータの信号の同期ができないと色はそろって表示されないので無理だと言った。
プロデューサ役のエンジニアは怒り出して、部屋を出て行った。何か暗い雰囲気になった。そしてその通りになった。プロデューサ役のエンジニアとマネージャー役のエンジニア2人は突然辞めてしまった。いったい何なのだろう。ひょっとして元ABELのSEにも同じことを言われたのではないか。
制作側のアドバイザーとしてMAGIから来たディレクターが、新しいリーダーを面接していた。元デジタル・プロダクションのエンジニアが雇われたが、2週間ほど、うんうんうなって考えていたが、結局辞めてしまった。
そうこうしている内に、元C/CPのスタッフがハリウッドに引っ越して来たので、新しくて広いカッコいいオフィスにE2Dも引っ越すことになった。