プラス・ワン HPのグラフィックエンジンの終焉(199X年)
プラス・ワンは、HPシリーズ700のTurboVRXを追加購入して、3台のグラフィック・エンジンを使うようになっていた。このパワーのお蔭で、少々仕事が増えても大丈夫だった。相変わらず長尺のアニメーションを量産していた。
しかし、HPの新製品の発表会で、ハイエンド・グラフィック・エンジン路線はなくなり、サーバ中心のラインアップに様変わりしてしまった。
唯一、後継機として発表されたのは、シリーズ700CRX24Zという廉価版の機種だけだった。テクスチャマップをリアルタイムで表示できるTurboVRXの系譜は断たれてしまった。せめてダウンサイジングして欲しかった。
そして、TurboVRXのグラフィック・エンジンを開発して来た人達もHPから去って行った。その人達は、どこに行ったのかというと、シリコン・グラフィックスに行って、ONYXのInfinite Realityというグラフィック・エンジンを作った。
ONIXのInfinite Realityには、i860のジオメトリ・エンジンが複数枚させるようになっていた。TurboVRXと似ている。偶然か?と思ったが、後にYHPの人に聞くと、同じ人達が作ったそうだ。なんか悔しいと思った。
ここからは想像なんだが、その人達は、WindowsNTビジュアル・ワークステーションのCobalt Chipを作った後、SGIを去ってNVideaになっていったのではないか?
そもそもその人達は、HPに吸収合併されたアポロ・コンピュータにいた人達ではなかろうか?
アポロ・コンピュータは、1980年代にSIGGRAPH でレイトレーシングのCGアニメーションを発表するほどグラフィックに熱心だったワークステーション・メーカーであった。
インターネット全盛の時代でも、かなり昔の話なので真偽の程は確かめられなかった。