プラス・ワン TurboVRX(199X年)
HP社の新型グラフィック・エンジン、TurboVRXが発表された。Zバッファの精度は24ビットになり、テクスチャマッピングも可能になった。
グラフィックエンジンの描画能力もさらに高速になった。67万1千アンチエイリアスベクトル/秒、21万6千三角形/秒、9万8千四角形/秒で当時最高レベルだった。HP社のグラフィックエンジンを使っていて良かったと思った。プラス・ワンにとっても追い風だった。ワークステーション一式で1500万円もしたが、1台導入することになった。
TurboVRXのテクスチャマップの大きさは、512x512ドット固定で、TurboVRX内部にテクスチャメモリがあり、だいたい4枚位は使えた。ちゃんとMIPMAPになっていた。アニメーションしても模様は泳いだりしなかった。
早速、テクスチャマッピング機能を実装した。この時には、モデリングは協力会社のお蔭で、3次元建築CADを使うようになっていた。しかし、CADはUV座標を指定する方法がない。とりあえず内装、外装の模様とかが多いので、テクスチャマップの実サイズを与えてもらって、UVはプログラムで計算することにした。プラスワンの座標系は、1.0は1.0mとなっていたため都合が良かった。
このテクスチャマッピングのお蔭で、プラス・ワンのCGの空に雲が表示できるようになった。この雲は結構リアリティを向上させた。視点が回り込むと雲も移動するので、アニメーションの速度感が以前よりも増したのである。空のテクスチャマップは、高さ方向から単純に投影したシンプルなものだったが、効果は抜群だった。
参考 turboVRX kaday.comHewlett-Packard Apollo 9000 Serie 700より